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大人の発達障害

大人の発達障害

大人の発達障害

 発達障害には、広汎性発達障害(自閉性障害、アスペルガー障害、特定不能の広汎性発達障害など)、ADHDなどがあります。

*アメリカ精神医学会による「精神疾患の分類と診断の手引き」であるDSM-Ⅴでは、以前の自閉性障害(自閉症)、アスペルガー障害、特定不能の広汎性発達障害(PDDNOS)は、自閉スペクトラム症(自閉症スペクトラム障害)にまとめられる形で診断名・診断基準・分類が変更されています。スペクトラムとは連続体という意味で、健常者も自閉症発現型(症状はいくつか持っているが診断基準は満たさないレベルの方)もアスペルガーも自閉症も、境界性のない一連の連続体であると考えるものです。

自閉スペクトラム症(自閉症スペクトラム障害)の特徴を大きく3つに分類して説明し、
具体例をあげます

  1. 社会的コミュニケーションと相互関係における持続的な欠陥

    一方的、独特の言葉遣い、文脈(話の流れや筋道)の理解のし辛さ、他者の感情や場の雰囲気を理解し、適切な行動や態度を取ることが苦手

    例)・字義通りにしか他者の発言を理解できない
    ・相手がどう感じるか理解しにくく、意識せずに失礼なことを言ってしまう
    ・視線が合いにくく、表情が乏しい
    ・相手の表情や声のトーンから感情を読み取ることや、自分の感情を認識することが苦手
  2. 限定した興味と反復行動

    こだわりが強く、些細な変化が苦手

    例)・予想外の事態で混乱してしまう
    ・自分なりのルールや、やり方に固執してしまう
    ・博物的な知識などの習得に没頭しやすい
    ・生活習慣を変えられない
  3. その他の特徴的な症状

    ・感覚過敏・鈍感:音、光、匂い、味、皮膚感覚

    ・協調運動の障害:不器用、歩行や姿勢がぎこちない、球技が苦手

    ・情報処理能力の偏り:視覚情報の処理が得意/細部にとらわれる/
    複数の情報を同時に処理できない

    ・実行(遂行)機能:見通しを立てにくい/優先順位をつけられない

ADHDの症状は、多動、不注意、衝動性が3徴になりますが、年齢によって症状が違ってきます。
下で図解して示します。

多動 不注意 衝動性
就学前 めまぐるしい動き 一つの遊びが3分以内
話を聞かない
行動が不完全
話を聞かず
危機意識が低い
小学生 静かにすべきところで
落ち着きがない
一つの活動が10分以内と短い
次々に行動が変わる
忘れっぽく、気が散りやすい
順番が待てない
人の邪魔をする
出し抜けに答える
割り込みや事故が多い
思春期 ソワソワする 周りに比べて持続力がない
細かなミスが多い
計画性が低い
自己統制力の低さ
無謀で危険を顧みない
成人 落ち着きのなさの自覚 細かな作業を完遂できない
約束を忘れる
先の見通しを立てられない
自動車などの事故
早まった決断
せっかち

(『成人期ADHD診療ガイドブック』樋口 輝彦齊藤 万比古監修、じほうより抜粋)


 当クリニックでは、大人の発達障害外来を設置しており、初回診察は1時間をかけます。当クリニックでは、発達歴を詳細に確認したうえで、国際的に信用度の高い診断ツールであるADOS-2(※)およびADI-R(※※)を使い、知能検査(WAIS-IV)と性格検査(P-F study、SCT)も組み合わせた上で、総合的な診断をします。どういう発達特性があるのかと、発達特性への対策について詳しくまとめた説明書を作成し、おわたしします。

※ADOS-2
本人に対して行う、ASD(自閉スペクトラム症)診断のゴールデン・スタンダードとして世界中で用いられている心理検査です。

※※ADI-R
養育者に対し、特に本人のASD(自閉スペクトラム症)傾向が出やすい4~5歳頃の様子を中心に聴取することで、診断に役立てます。
(ADOS-2、ADI-Rは専門性が非常に高い心理検査で、日本でこの検査を行っている医療機関は少ない状況です。当クリニックではADOS-2、ADI-R実施の臨床資格を有するカウンセラーが検査を行います)

 広汎性発達障害(自閉性障害、アスペルガー障害、特定不能の広汎性発達障害など)もしくは自閉スペクトラム症(自閉症スペクトラム障害)では、患者さんの特性にあわせて会話メソッド、対人関係スキルをカウンセラーと一緒に学ぶことができます(カウンセリング枠)。特性の理解、コミュニケーション・スキル、社会的スキル、ストレスや二次障害(心理面では自尊心低下、不安感、対人恐怖、意欲低下など。行動面ではひきこもり、暴力、不登校など)の対処法などに取り組み、スキルの習得や新たな体験をすることで、仕事も含めて社会で生活しやすくなることを目標とします(ただし、スキル習得が必ずしもうまくいかないこともあり、環境をご本人の特性にあったものに調整していくことも重要です)。生活しやすくするためには自己理解を深めていくことは非常に大切です。発達障害は能力のバラつき、発達凹凸とも言われ、苦手なこともありますが、得意なこともあります。発達障害はあくまでもその人の一部に過ぎず、発達障害の影響を受けていない部分にも目を向けていきましょう。

 ADHD(注意欠如・多動症)では、脳内の神経伝達物質であるノルアドレナリンやドーパミンを調整するなどの薬物療法を受けることができます。病状が中等症以上の場合は薬物療法の適応となるケースが多く、コーチングや認知行動療法(カウンセリング枠。ADHDの‘7つの対処ルール’も含まれます)を併用することが推奨されます(コーチングや認知行動療法のみで十分な治療効果があるとは実証されていません)。ADHDでは仕事、金銭管理、運転などで問題が見られやすくなりますが、とりわけ仕事は自分にあった職種・仕事のやり方・職場環境・サポーターを見つけていくことが大切ですので、一緒に考えていきましょう。また、ADHDでは不安障害、気分障害、物質乱用・依存症(例えばアルコール)などを併存することが多く、ADHDが重症であればあるほど精神科併存症を持つ割合が増えることもわかっています。特に、大人になってからADHDの診断を受けた方は不安とうつ症状が多く見られます。当クリニックではこれらの精神科併存症も含めて総合的に診療することを重要視しています(逆に言えば、不安やうつ症状の背景に発達障害がかくれていないかを見落とさずに診療してもらうことが患者さんにとって大切なのです)。


■コミュニケ―ション・トレーニング・プログラムのカリキュラムの例は以下です

(『大人の自閉症スペクトラムのためのコミュニケーション・トレーニング・ワークブック』加藤進昌監修、星和書店より抜粋)

・挨拶の練習をしよう
・発達障害について理解しよう
・会話を続ける練習をしよう
・表現訓練/相手の気持ちを考える
・不安をコントロールする練習をしよう
・上手に頼む/断る練習をしよう
・社会資源について知識を得よう
・気遣いについて理解しよう
・アサーションについて理解しよう
・ストレスについて理解しよう
・自分の特徴を相手に伝える練習をしよう
・相手をほめる練習をしよう
■ADHDの認知行動療法プログラムのカリキュラムの例は以下です

(『成人ADHDの認知行動療法』メアリー・V・ソラント著、星和書店より抜粋)

・診断と折り合いをつけ、成長を目指す
・時間の管理について
・時間の管理~対処しやすくする・自分に報酬を与える~
・時間の管理~優先順位づけとto-doリスト~
・時間の管理~情緒的な障壁を克服する~
・時間の管理~活性化と動機づけ~
・整理整頓のシステムを作る
・整理整頓のシステムを実行する
・整理整頓のシステムを維持する
・計画を立て、やり遂げる
・計画を立て、実行する
・時間通りに就寝・起床・出勤する
・将来に目を向ける
■ADHDのコーチングの内容は以下です(‘ADHDの7つの対処ルール’)

(『大人のADHDワークブック』ラッセル・A・バークレー、クリスティン・M・ベントン著、星和書店より抜粋)

・少し待つ
・過去を見よう、すると先が見えてくる
・過去の失敗についてつぶやき、これから先の行動についてつぶやこう
・大切な情報を目に見えるようにしよう
・未来を思い描いて、やる気を作れ
・小分けにしよう!
・見えるようにしよう!触れるようにしよう!手で動かそう!